ハリケーンソニック30thを買った君へ(初心者指南記事)

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 ハリケーンソニックポリカボディスペシャル(ARシャーシ)フルカウルミニ四駆30周年を買った君へ。

 この記事は「ハリケーンソニックかぁ~なんか懐かしいなぁ、ちょっと買ってみるかぁ~」という軽い気持ちでミニ四駆を買った君が「せっかく買ったし、ちょっとコースで走らせてみたいなぁ~」と思ったときに読む為の記事です。

 予算は「マシン本体+2,000円(定価)」でいこう。
 実際、家電量販店でミニ四駆のパーツを買おうとすると大体定価から2~3割引きで売ってるのでマシン含めても合計で2,500円といったところだろう。まあまあリーズナブル、これでそのへんのコースをしっかり走れるマシンが作れる、安心してくれ。

 ここまで読めば、書きたいことはほぼ終わっているので、あとは読まなくてもいい。
 ただ、各パーツがどういう意味を持っているのか知りたい人は読め。

 この記事では100点満点のミニ四駆の作り方を解説しているわけではない。
 60点くらいのミニ四駆の作り方を説明している。優・良・可・不可でいうところの「可」だ。
 右も左も分からない人が、とりあえず最低限用意したらいいものを付けたマシンだ。
 ミニ四駆をキットのまま組んだだけではコースで通用しないだろう、というのはミニ四駆を昔遊んだ人なら想像できると思うので、その想像の穴を埋める記事だ、というわけ。

ハリケーンソニック ポリカボディスペシャル(ARシャーシ)-フルカウルミニ四駆30周年記念-

 いいキットですねぇ~。

なんでTZじゃないんだ!

「なんでハリケーンソニックなのにTZシャーシじゃないんだ!TZにしろ!」というそこのアナタ、ボクもそう思う。TZの恒常品がなくなった今こそ、こういう限定品を出す時にTZを供給するべきではないか、と強く言いたい。どうですかタミヤさん、そろそろTZ供給しときませんか?TZ難民が助かりますよ?TZ難民なんて死ねばいいって?それはそう。
「なんでTZ-Xじゃないんだ!サイクロン25thのときはTZ-Xだっただろう!ただでさえ供給が少ないんだから!」というそこのアナタ、ボクもそう思う。でも、元々TZ-Xなんて駆動ガチャガチャのマシン使ってる人いないでしょう?TZ民の声以上に無視してもいい。

 ということで、従来のハリケーンソニックとはちがい、シャーシはARシャーシが採用されている。
 このシャーシは初心者向けとしては非常にオススメしやすく、頑丈で適当に組んでも速い。
 TZシャーシのホイールベース(前輪と後輪の間の長さ)が長いという特徴も受け継いでいる一応後継シャーシと言う位置付けだ。まぁ後継とは言い難い仕様も多々あるのだが、それは割愛。

抜群の整備性を誇る高剛性シャーシ。6個のローラーを初採用し、電池も低配置に。サイドの拡張性も充実な82mmホイールベースマシン。

【スペック(大径バレルタイヤ・アルカリ電池装着時)】
全長:155mm/全幅:97mm/ホイールベース:82mm/トレッド:67mm/重量:123.5グラム/地上高:5mm/ギヤ比:4.2:1/
※ローラーやタイヤの種類によって、各種の数値は変わる場合があります。

https://www.tamiya.com/japan/products/product_info_ex.html?genre_item=mini4wd_chassis_ar

 その他、内容物を確認すると

・ポリカボディ
・ARシャーシ(ポリカABS強化タイプ)
・スーパーハード小径ローハイトタイヤ※中径
・超速ギヤセット(3.5:1)

 と申し分ない内容である。
 ARシャーシのキットとしてキット単体ではこの世でもっともオススメしたい収録内容だ。
 ただし、これについて解説するとややこしい話が出てきて、初心者は戸惑うので解説は折り畳んでおく。すっごくいいんだよ!ってことだけ覚えておけば問題ない。

各パーツの解説

・ポリカボディ
 軽い。ふにゃふにゃの透明なヤツ。
・ARシャーシ→シャーシ性能比較
 駆動性能が高く、非常に硬いシャーシとして有名。
 拡張穴が多く、色々なパーツも後付けしやすい。乱暴に扱っても壊れにくいし、総じて初心者向け。
 ただし、硬いシャーシはクッション性が低く、カーブやジャンプに弱い。
 ホイールベースが長いのもカーブでの減速要因になる。
 初期スペックが高い分、これ以上速くするのが難しいという難点も抱えることから上級者には避けられがちなシャーシである。
・スーパーハード小径ローハイトタイヤ→セクション解説
 ちょっとややこしいのだが小径ローハイトタイヤは26mm。昔からある小径タイヤは24mmで微妙に径がちがう。
 これを区別する為にミニ四レーサーは小径ローハイトタイヤのことを「中径」と呼んで区別している。
 特徴は2つ。
 まずはローハイト、つまり「ゴムが薄い」点。ゴムが薄いとジャンプした後の着地の際に跳ねにくくコースアウト及び再加速がしやすい。
 次にスーパーハード、これは規格上2番目に硬く滑りやすい仕様のゴムタイヤ。カーブで速い。
 アップダウンやカーブの多い、今のミニ四駆コースでは薄く硬いタイヤが好まれる為、初期セットとしては最高のタイヤだと言ってもよい。

・超速ギヤセット(3.5:1)
 ギヤ比率の左側が小さければ小さい程、最高速が速く、パワーが低い。三段階変則自転車でいうところの3速、漕ぐのが重いヤツ。
 超速ギヤは左側が最小の数字のギヤセット。
 ただし、モーターでトルク(パワー)を調整することが多い今のミニ四駆では、とにかく超速ギヤを採用することが多い。なので大当たり。
 
 

タミヤ ミニ四駆グレードアップパーツ トルクチューン2モーター

 トルク(パワー)重視のモーター。
 ソニックと言えば、トルクチューンだよなぁ!というイメージもあるだろう。
 トルクが高いということは坂道もスイスイ走れる、ということなのでコースへの対応力が高い。
 ミニ四駆のモーターは基本的に高トルクモーターが好まれるので、初心者向けとしても上級者になった後用としてもばっちりである。

 キットにはノーマルモーターしか入ってないので、モーター交換は必須。
 ミニ四駆の速さっていうのは細かいことがいっぱいあるのだが、9割は「モーターと電池が速ければ速い」という認識で問題ないので、「可~良ミニ四レーサー」の内はモーターを速くすりゃ速いとだけ思っておけばよい。

 なので、もっと速くしたいのであれば高トルクのラインナップで

 とモーターを変更させていけばよい。
 後ろに2とか3とか数字が書いてあるのは製作会社や仕様が変わって前のモーターとは微妙に違うよ!というだけの意味で速さには関係ない。

 これだけでめちゃくちゃ速くなる。
 でも速くなればコースアウトするようになる。
 ちなみに、ノーセッティングでモーターをトルクに変えるだけで大体コースアウトするようになる。

 なので残り2つのパーツはコースアウト対策。

タミヤ ミニ四駆グレードアップパーツ FM-Aシャーシ ファーストトライパーツセット

 なぜFM-A用のファーストトライパーツセットを?AR用もあるのに、と思った方。
 実はファーストトライは互換性があり、どれを買っても大体取り付け可能である。
 その上で、収録されているリヤステーとダンパーの形状が一番オススメなのがFM-A用である。
 あと、「ローラーの色がソニックにぴったり」だから。赤。間違いがない。

オススメ理由

・リヤステーFRPマルチワイドリヤステー
 ステーの後方に角みたいなのが2本飛び出ているのが特徴。
 この角のおかげでレギュレーションギリギリ後方までパーツを取り付けできるので便利。
 市販のリヤステーの中で最も使い勝手がいい。
 後述のブレーキセットの取り付けもこの角のおかげで簡単に取り付けできる。
・ダンパーARシャーシ サイドマスダンパーセット収録品
 このダンパーは他のものとちがい、ザグリ(ネジ頭の逃がし)が付いている。
 ミニ四駆は低重心にすればするほど良いとされているので、ザグリがあるだけでプレートにぴったりの高さまで低くダンパーを取り付けられる。
 このダンパーは上級者になっても一生使うので、超オススメ。

 このセットの通りにローラーセッティングするとマシンがカーブでコースアウトしなくなる。
 カーブでコースアウトしないマシンの基準としては「壁走り」がある。
 マシンを横向きに床を転がして倒れたりふらふらしないローラーセッティングが壁走りできるセッティングである。

 ファーストトライパーツセットの通りローラーを付けるだけで、これができるようになる。すごい。
 通称:たからばこセッティング(ホビーショップたからばこに由来)。

 そしてダンパー。
 これをつけるとマシンが跳ねにくくなる。

タミヤ ミニ四駆グレードアップパーツ ブレーキスポンジセット(1/2/3mm ホワイト)
ブレーキスポンジセット(1/2/3mm ホワイト)

 ブレーキとは坂へ突入するときにわざとマシンを地面に擦らせて、一度減速する為のパーツである。
 これをしないとジャンプの際に飛び過ぎてコースアウトする。

 このブレーキスポンジが3種類の高さで収録されているのが、このブレーキスポンジセット。
 ブレーキは地上に近い程、よく効く。
 シールになっているので、現場で貼りかえるだけでブレーキの強さを調整できるのでドライバーいらずでとっても便利。

 家では3mmのブレーキスポンジが取り付けられるようにステーを取り付けておく。
 そして、スポンジ自体は貼らずにコースに持っていって、走らせた感じを見てスポンジの厚さを決めると良い。

 こちらのパーツはFM-Aファーストトライパーツセットのリヤステーと相性がよいのもグッド。ステーに角がある。
 これを付ける場合はマシンキット付属のリヤスキッドバーは取り外そう。

 似たパーツセットでFRPリヤブレーキステーセットがある。これはブレーキの高さではなく位置を調整しやすい。ただし、厚さのちがうブレーキスポンジは付いてこない。
 ARシャーシ ファーストトライパーツセットを買ってしまった場合はこちらの方が取り付けやすい。

以上!

 以上だ。
 あとは説明書通りに組み立てればいい。
 ローラーやダンパーの取り付ける位置を変えて、バランスを良くしたりとかそういう工夫は自分でしてみよう。

 ちなみに最近、ミニ四駆やプラモデルはまったくやったことがない初心者がこれだけのパーツを使ってミニ四駆を組み立てた場合、3~4時間くらいかかっていた。

 あとは強いて言うなら電池がほしい。
 まぁ、初めて走らせるときはなんでもいいが、繰り返し遊ぶのであれば充電式電池のネオチャンプ買うと良いだろう。充電器がお高いのと純正品より社外品の方がオススメだったりするのが少々面倒なのだが……。

 あとのことは、以前に作った初心者向けミニ四駆記事画像でも貼っておくので、死ぬほど暇なときにでも見てください。

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