#なびるな世界一周 へ行く〜第0話〜

 皆さんはスタンプラリーというものを御存知だろうか?

 いや、愚問であった、流石にこの質問は賢明なる読者諸君のことを舐めすぎた発言だった。反省する。

 それでは気を取り直して、皆さんは人生のスタンプラリーというもの持っているだろうか?

 「なんだそれは」と思った人はそっと胸に手を当てて心の声を聞いてみてほしい。

 人生で死ぬまでにやっておきたいことを。

 人によってはそれは結婚かもしれない、あるいは日本人なら富士登山かもしれない、あるいはドグラ・マグラを読み終えることかもしれない。

 そう、それが人生のスタンプラリーであり、我々は機会を見つけてはそのスタンプを押そうと足掻いているのだ。

 そんな中、誰しもがスタンプラリーに準備していつつ、ほとんどの人が達成せずに終わる台座がある。

 

 それは「世界一周」だ。

 

 死ぬまでにやってみたいと思っていないなどとは言わせない、I am God’s childこの腐敗した世界に堕とされた時点で誰しもが枠描くスタンプラリーなのだ。

 では何故、押さないかというと理由も明快で、複合的な要因により、どれか一つでも欠けてしまうとそれを踏み越えることができなくなってしまうのだ。

 時間的制約、それは仕事のせいかもしれないし、家庭のせいかもしれない。

 金銭的制約、それは反対の意味で仕事のせいかもしれないし、家庭のせいかもしれない。やっぱり仕事と家庭ってクソだな、捨てちまえそんなもの。

 経験的制約、あるいはそれを補える同行者の有無。

 まぁ諸々あって諦めるわけだ。

 

 時は遡り、2022年9月。

 私の耳に世界一周旅行の同行者を求めるヤツがいるという噂が聞こえた。

 無論、私のスタンプラリーにも一番頭に世界一周は入っている。

 そして、当時の私は目下労働条件交渉中、進展なし、ゴミ。家を建てる予定もなければ、結婚する予定もない。

 

 つまり、このビッグウェーブ乗るしかないなぁ???

 

 ボクは噂を聞いた週末に本気で言っているのか確認を取り、週明け月曜に会社に対して退職の意を示したのだ。

 ざまぁみやがれ、何もせず、給料も上げず、労働条件改善の提案にも返事しないで半年も放っておけば、そりゃ、人はやめるってもんよ、ばーかばーか。

 

 そして、時は進み、5月の7日。

 久々すぎる、そして初めての長期かつ複数の国を跨ぐ海外旅行に不安期待の未来が今動き出す。

 いや、まじで緊張した。出国できるかすら不安だったし、ニコライさんにおんぶにだっこですよ。

 かくして、空港まで見送りに来てくれたこりかんの一部の方達と、空港でうどんを食べていたら間が悪く電話してきた社長に見送られ、ボクらは旅立ったとさ。

 

 写真はツイッターに上げるし、動画はニコライさんが上げるみたいなので、このブログはあえてテキストオンリーでいくね、手抜きじゃないよ、本当だよ。

 一カ国につき、1回更新予定なので、皆々様しばしお待ち下さい。

 ではまた生きてお会いしましょう。

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